Aぇ! groupの"PRIDE"が革命的な理由

Aぇ! groupの"PRIDE"。

 

これは彼らAぇ! groupのオリジナル曲の一つである。

Aぇ! groupにとって、末澤誠也にとって、私にとって大切な大切なこの曲が持つ意味。

その名の通り、彼らの意地とプライドをかけた一曲。

 

youtu.be

 

― PRIDEが初披露されたのは、2021年12月19日。

THE BEGINNING ~狼煙~ のAぇ!group単独公演。

かなりキャパが少なかったから幻の公演となったわけだけど(私もはずれて泣いた)、話題になるには十分だった。

 

 

末澤誠也の覚悟と挑戦 hiGを武器に

 

すえぴを応援してきて、私が思う末澤誠也のターニングポイントは

優馬コンのバック抜擢、2018梅芸の聖夜様、Aぇ!group結成、PRIDEの4つ。

わたしがここまでこの曲にこだわるには、訳がある。

 

もともと、Aぇ!groupのメインボーカルとして、自身のハイトーンボイスを武器にしてきたすえぴ。

それでもこの曲は難易度が高い。

女の私でもきついレベルの、サビで連続する高音。激しく上下する音程。

パート割もかなりすえぴが多く、喉を酷使するメロディ。

 

何を隠そう、すえぴはこの曲で、ジャニーズでも例を見ないhiGを出すという偉業を達成した。

調べてみると、平均的な男性の音域は、地声でmid1C~mid2G、裏声でmid2B~hiCらしい。この時点でhiGがいかに高いかということがわかる。

かの有名な King Gnu の「白日」ですら、hiF#が最高音。この曲の最高音を超えてくる化け物級の曲はなかなかないのでは…

King Gnu - 白日 - YouTube

 

音楽に精通していない、素人の私でもわかる「すごさ」。

もともとハイトーンボイスが武器だったとはいえ、ここまでの高音は異次元。生半可な努力じゃ決して成しえないものだと思う。

 

大倉Pに、「歌えればジャニーズの革命になる」「Aぇ!groupのメインボーカル=末澤誠也というのを示せる曲」と言わしめた曲。Aぇ!groupの曲でありながら、末澤誠也の代名詞ともいえる曲になったのは間違いない。

 

ストイックにボイトレに通い、点滴を打ってまで歌い上げた、まさに「魂を削った曲」。

おそらく今最前線の関ジュの中で一番のし上がった一人であり、なにわが抜けた今最年長というプレッシャーや焦り・重圧・責任感を抱えているであろう彼が、命を削って出し切った勝負の曲なんです。

だから特別なんだ。

 

以前雑誌で、「自分には時間がない。だからほかのグループと同じ(速さ)じゃだめだ」と話していたすえぴ。普段は「デビュー」を口にしない彼だけど、しっかりとその決意がにじみ出た曲なので、いつ聞いても目頭が熱くなる。

 

さらに、歌のみならず、PRIDEの衣装を手掛けたのもすえぴ。

シャンデリアをイメージしたという赤いベロア素材の衣装には、クリスタルがちりばめられていて、ステージ上で光を浴びるたびに輝く。

ファッションが大好きなすえぴらしいこだわりの詰まった衣装が、より彼らを引き立てる。

 

 

ー 主旋律を支える5人の歌声とバンド

 

そして、この曲の良さはほかにもある。

どうしてもすえぴのハイトーンに目が行きがちだけれど、それを支えるほかの5人の歌声と演奏もすごく好き。これぞグループなんだよね。

 

例えば、Aぇ!groupの武器であるバンド

圧倒的な実力でイントロから印象的な正門くんギター。低温やリズムを支えるたいちぇのベース。楽曲を彩るこじけんのキーボード。リズムを支える大黒柱、晶哉の安定したドラム。

 

そして歌声。サビでの高音なすえぴのメロディの1オクターブ下でしたハモをするマカロン(リチャ、正門)。深みが出るし、よりすえぴの高音が引き立つ。

 

あと、2番Aメロのリチャのソロラップと、ラスサビのメロディの裏で繰り広げられるリチャのラップが大好き。このラップがあることで、ロックなナンバーに抑揚がプラスされて、曲の終盤に向かって盛り上がりを見せている感じがする。

 

 

ー 印象的な歌詞

 

そして歌詞にも注目したい。

曲調はロックなんだけど、切なさと強さがにじみ出た繊細な歌詞。

 

とくに落ちサビのすえぴソロパート

「いつか僕が手放した 僕をそっと抱きしめた」「生まれ変わったって僕でいたい。」「君は君を思うように変えていける」「from here to anywhere with me」

の歌詞、良すぎないですか?

 

私はこれを聞いたときに、真っ先にすえぴと重ねてしまってどうしようもなく胸がギュッとなったの。もちろん、この歌詞がAぇ!groupに向けてプロの方が作ってくださった歌だというのはわかっているんだけどね。重ねずにはいられなかった。

 

昔仕事がなかったときの過去の自分を未来の自分がそっと抱きしめて、「こんな素敵な未来が待っているんだよ」と語りかけるような。

そして、生まれ変わっても、自分でいたいと。また苦労をするとわかっていても、自分になりたいと。自分で自分を変えていけるんだと。

つらい過去を経て、強くなった人間にしか歌えない歌詞だなと思った。

 

そしてfrom here to anywhere with me… 「僕と一緒に、どこへでも行こう」と未来へいざなってくれるような。それがデビューなのか、その先のことなのかはわからないけれど、この歌詞のように、素晴らしい未来をAぇ! groupと一緒に見たいと思った。

 

 

 

だから私は、この歌が革命だと思う。

そして私は、この目でAぇ! groupのデビューを見るんだ。

 



追記

今日2022年8月12日放送のin大阪のPRIDEを見て、私はさらに衝撃を受けた。

あけおめに比べて軽々と高音が出るようになっていて、安定していて、「透明感溢れる」高音だったから。聴いている者に喉を酷使しているような様子は一切感じさせない。

約半年で、さらに高音を磨いてきた彼の努力には心底驚いた。本当に、そこには彼らのプライドがつまっている。